2 2026 vol.48 Seinan Gakuin Junior - Senior High School 西南学院での出会いと学びが、 今もなお、日本と世界をつなぐ挑戦へと続いています。 私がロータリークラブの交換留学生として西南学院中学校・ 高等学校に留学したのは1999年のことです。ベルギーで生まれ 育った私にとって、日本、そして福岡での生活は未知の連続 でした。日本に到着した当初は日本語を一つも話すことが できず、不安も大きかったことを覚えています。しかし、学校では 週に三回、日本語のレッスンを受ける機会が設けられており、 その手厚いサポートには今でも深く感謝しています。レッスンを 重ねる中で、少しずつ言葉が分かるようになり、簡単なコミュニ ケーションが取れるようになるにつれて、学校生活も次第に楽し くなっていきました。振り返ると、最初の三か月は決して楽では ありませんでしたが、その経験があったからこそ、日本で学ぶ 意味を強く実感できたのだと思います。 日々の学校生活の中で、相手を思いやることや、人との関係を 大切にする姿勢を自然に学べたことは、今でも心に残っていま す。文化祭では留学生室を中心に多くの生徒が集まり、大いに 盛り上がりました。この経験は、多くの人との関係構築につなが る貴重な機会でした。軽井沢への林間学校は、クラスメートとの 距離が一気に縮まった大切な思い出です。今でも家族で軽井沢を 訪れ、旅行やスキーを楽しんでいます。トリックアートミュージアム を見るたびに、当時の楽しい記憶がよみがえり、私にとって特別 な場所となっています。剣道や野球などのスポーツ体験も、ベル ギーではできない日本ならではの貴重な経験でした。 授業の中で一番好きだったのは英語です。内容を理解した 上で、自分の意見を発信しながらアクティブに参加できたことが 楽しく、自信にもつながりました。また、毎日の昼休みは友人 たちと過ごす最も楽しい時間で、多くの何気ない思い出が今で も心に残っています。 この留学経験は、その後の進学やキャリア 形成にも大きな影響を与えました。留学後は ベルギーのICHECブリュッセル・マネジメント・ スクールでファイナンスを学び、さらに九州大学 大学院で経営学修士号を取得しました。この 大学院進学も、西南学院で出会った友人の 紹介がきっかけでした。人数は多くありません が、当時のクラスメートの数名とは今でも 親友として関係が続いています。 2005年に日本でキャリアをスタートし、 福岡で不動産仲介やアセットマネジメントを 経て、2016年からは株式会社西武・プリンスホテルズワールド ワイドにて新規ホテル開発や国内外のM&Aを統括しています。 現在の仕事の大きなテーマは、会社のグローバル化です。日本 国内では、インバウンドに対応できるホテルチェーンとして、日本 を訪れる多くの方々を迎え入れること。一方で海外において は、日本のおもてなしの心、食文化、デザイン、そしてクラフトマン シップといった日本ならではの価値を発信していきたいと考えて います。ホテルを通じて日本と世界をつなぐことが、私の目指す 役割です。 その想いを形にした一つの節目として、2026年3月17日、 西南学院高校の近く・ももち浜に「福岡プリンスホテル ももち 浜」が開業しました。多くの方々に利用していただきながら、 新たな人や文化の交流の場となり、ももち浜の新しいコミュニ ティを育み、地域を盛り上げていく存在になることを心から願っ ています。西南学院で得た学びとご縁を胸に、これからも社会に 価値を生み出す挑戦を続けていきたいと思います。 株式会社 西武・プリンスホテルズワールドワイド Jeremy Gilletさん 写真中央がジェレミーさん ジェレミーさんと国際交流委員の土崎愛先生 アロイッス マシアグさん (Alois Maciag/フランス) 異文化に触れてみたいと 考え、日本に来ることを決 めました。フランス人にとっ て日本はとても過ごしやす く、特に治安の良さと食 べ物が魅力的です。西南 学院の印象的なところは 学校の教えがキリスト教に 根ざしているところです。日 本だけでなくブータンやチ ベットなどの地域も訪れて みたいと思っています。将 来はインターナショナルなビ ジネスを大学で学び、それを 生かして国際的に活躍す るビジネスに従事したいと 考えています。 サラ オルタさん (Sara Theusinger Orta/スイス) 私が日本に留学しようと 思った理由は、自分の故郷 を離れ、日本語について学 んでみたいとずっと思って いたからです。そして西南 学院に留学する機会を得ま したが、素晴らしい経験を しています。周りのみんなは 非常に優しく、歓迎してくれ ました。本当に幸運だった と感じています。留学期間 を終えても日本語の勉強は 続けようと思っていますし、 世界中を旅してもっと多く の言語を学ぼうと考えてい ます。そして何よりも人生を 楽しみたいと思います。 リゼッタ セヤヌさん (Lizeta Sagiannou/ギリシャ) 私が日本に留学を決めた 理由は、日本の高校生が実 際にどのように生活している のかこの目で見てみたいと 思ったからです。それから日 本食にも興味がありました。 実際に来日して、初めて西南 学院を訪れたときは、なんて 大きな学校で、施設も素晴 らしく、さまざまな面で行き 届いた学校なのだろうと思 いました。将来何をするかは まだ定まっていませんが、他 者の幸福に貢献できるよう な人物になりたいと考えてい ます。 留学生体験記 海外からの一歩、西南で広がる世界 西南学院で過ごした日々が、それぞれの未来へとつながっていきます。 リアナ ウォルウェンドさん (Rianna Maria Wohlwend/カナダ) Canada France Switzerland Greece 海外に行くことを決めた理由はいくつかあります。 正直に言えば、「カナダとは違う生活を経験し、 他の国の多様性に触れたかった」というのが一番 シンプルで、普段よく口にする答えです。もちろん それも本音ですが、一番強く望んでいたのは、これ までの自分を超えて、もっと強い人間に成長する ことでした。自分でも気づいていなかった限界に 挑んでみたかったのです。 西南学院に来たばかりの頃は、不安でいっぱい でした。これまで私立学校に通った経験がなかった ため、うまくやっていけるだろうかとずっと心配して いました。しかし、初日を過ごすうちに、周りの人たち の温かさに触れて、思っていたような場所とは全然 違うと感じました。ここは、人の優しさに支えられた、 偏見のない、家族のようなあたたかい学校です。 将来は、弁護士、英語教師、またはジャーナリスト のいずれかの道に進みたいと考えています。 2026年4月在籍の留学生たちです。 特集 世界から、そして世界へ~国際交流のフロントライン~ 心 ひらく異文化体験 言葉とともに広がる世界 知ることからはじまる 出会いがつくる新しい自分
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