message 03 未来へと 引き継がれる歴史 今も生き続ける 創立者のスピリット 西南学院は1916(大正5)年、米国南部バプテスト派の宣教師であったC.K. ドージャーによって創立されました。創立に尽力した日米の関係者すべての祈りは、 日本の青少年がキリスト教精神を基盤とした高潔な人格を持った人間に成長する ことでした。昭和に入って時代の流れは激しく揺れ動きました。西南学院も嵐の 時代の中で、幾度か危機に直面しました。しかし、創立者C.K.ドージャーの遺言 「西南よ、キリストに忠実なれ」(Seinan, Be True to Christ)に示されている教育 理念は揺らぐことなく後継者たちに受け継がれ、今日に至っています。 4月 新学制施行により 西南学院高等学校 (男子校)開設 4月 新学制施行により 西南学院中学校 (男子校)開設 3月 西南学院本館 (赤レンガチャペル)完成 (現:大学博物館) 4月 高等学部(現:大学)創設 1月 福岡市外(早良郡) 西新町189番地 (現:西新校地)に移転 1916 2月 米国南部バプテスト派の宣教師であった C.K.ドージャーが創立者となり 私立西南学院(旧制中学)を創立。 場所は「福岡市大名町105番地」 (現:中央区赤坂1丁目) 4月 開校式および第1回入学式挙行 (入学者104名) 1918 1921 1947 1948 未来の自分へ備える時 変化を恐れず前へ 西南学院 院長 今井 尚生 1916年の開学以来、西南学院からは多くの卒業生が巣立ち、社会で活躍して きましたが、新しい時代を切り開き、これからの社会を築いていくのは若い皆さん です。この西南学院で、己を見つめ将来の自分を豊かに形成していってください。 中学校・高等学校時代というのは、青年期にあたり、子供から大人へと大きく 成長していく変化の時期です。変化をするということは、身体的にも精神的にも 一時的に不安定な状態を経験することですが、それは個性豊かな自己を形成し 大人へと成長するためのチャンスでもあります。たとえば前へ歩くことを考えてみて ください。歩くということは、一瞬バランスを崩し前に倒れ込むこと、そして次の瞬間 に足を大地にしっかりつけて体を支え、安定を取り戻すこと、この繰り返しによって 人は前進することが出来るのです。 青年期は抽象的な言語能力が飛躍的に発達する時期です。学校で提供される 各教科は、先人たちが獲得してきた生きる知恵を言語化して、分野ごとの知識に まとめあげたものです。それらの修得にはたゆまぬ努力が欠かせないことは言うまで もありませんが、十分な修練を積むためには、良き教師、良き仲間、良き環境も必要 です。西南学院はそれらを用意して皆さんを待っています。 また、若い時に豊かな人間性の基礎となる価値観を身につけることも大切です。なぜなら、人は価値あるものを追い 求めて生きて行くからです。聖書をはじめ先人たちが後世に遺した多くの珠玉の言葉に触れ、心にしっかりとめて おいてください。たといすぐにはその言葉の意味が実感できなくても、それらは一人ひとりの心の中で発酵し熟成して、 人生の歩みの中で皆さんの人格を形成していくことでしょう。 最後に皆さんに聖書の言葉をおくります。 「わたしたちは知っているのです、苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。希望はわたしたちを 欺くことがありません。わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです。」 (ローマの信徒への手紙 5章3~5節)
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